2015年8月26日水曜日

100日で高専から東工大に編入するためのまとめ


概要

平成28年度東京工業大学工学部編入試験に合格しました。
その概要を記事にまとめました。


自己紹介・経歴

平成25年3月 長野工業高等専門学校電気電子工学科卒業
平成25年4月 就職
平成27年8月 勤務実績2年4ヵ月(編入試験受験時)

電気電子工学科を卒業後就職し、社会人3年目に入ったところで東工大を受験しました。スペックは以下。
  • TOEIC 695(受験当時)
  • 席次 4位
  • 好きな科目 全部
  • 嫌いな科目 なし
  • 得意な科目 現代文以外
  • 苦手な科目 現代文
出身は電気電子工学科ですが、東工大工学部情報工学科を受験しました。


東工大の編入試験内容

東工大の編入試験は、数学、物理、化学、英語、の4科目と面接があります。

数学

数学は、微分積分、微分方程式、線形代数あたりが範囲になっています。
範囲もそんなに広くないし、例年そんなに難しい問題は出ていないと思います。できれば80点~100点の高得点を狙うべき科目です。見直しの時間もほしいので、問題を素早く解けるようにしましょう。
試験時間は120分でした。


物理

例年、力学から1問、電磁気から1問、熱力学か波動から1問という構成です。
力学は、慣性モーメントと運動量あたりからの出題が多いようです。
今年は波動からの出題がありました。物理の問題は、そこまで難しくはないです。ただ、記述量が多く、私は時間切れになってしまったので、問題を見たら解き方がすぐに出てくるようになっていないと高得点は狙えないと思います。ですが60点以上は十分に取れる科目だと思います。
試験時間は90分でした。


化学

私は非化学系の学科なので詳しくはわかりませんが、分野的には物理化学、無機化学、有機化学になるようです。大学レベルの内容らしいです。熱化学の分野は、物理の熱力学の問題と全く同じなので、物理を勉強しておけば熱化学の問題は解けると思います。
化学を捨てる人もいるようですが、正直簡単なので勉強しておくことをお勧めします。非化学系でも50点以上は狙えるんじゃないでしょうか?
試験時間は90分でした。


英語

長文が2問です。内容は、和訳、英訳、英作文、選択問題などでした。最近は国際交流に関する問題が1問出てました。あと今年も出ました。国際交流系の問題で、自分の体験とか予想とかを述べる英作文が出たので、海外経験がある人は書きやすいのかなぁと思います。
単語力と読解力、語彙推察力が重要です。
語彙推察力についてなんですが、東工大の試験は単語が難しいので、すべての単語を覚えていくことができません。なので、わからない単語があったら、前後の文章から、その単語の意味を予測します。
本文中で2回、3回使われていたら、もう半分わかったようなものです。1回目の使い方を見ると、この単語の意味は「aaa, bbb, ccc」のどれか、2回目の使い方では「aaa, ccc, zzz」、3回目の使い方だと「aaa, zzz, xxx」となれば、必然的に「aaa」が正しい意味になります。この語彙推察力が鍛えられていれば、わからない単語があっても全然平気です。
単語と読解力は他の受験生もばっちり対策してきているはずなので、あとは語彙推察力で差をつけるしかないんじゃないでしょうか。
試験時間は90分でした。


面接

電子情報工学科は口頭試問はありませんでした。
聞かれた内容は以下です。
  • 大学に入ってしたいこと
  • 試験のできはどうだったか
  • 大学に入ったら会社は退職するのか
  • 会社ではどんな業務をしてるか
  • どんな研究がしてみたいか
  • 他の大学は受けているか
  • 社会人時代に何か知識の不足は感じていたか
  • 電気電子工学科の出身なので卒業に3年かかるかもしれないけどよいか
私は社会人だったのでその関係を聞かれましたが、他の人の話を聞くと、「大学に入ってなにをしたいか」と「試験のできはどうだったか」と「他の大学を受けているか」が共通で聞かれているみたいでした。

ちなみに面接官は3人で、応接室的な雰囲気の部屋での面接でした。
私が答えた内容は、受験生一覧表の備考みたいなところにちょこちょこメモしてましたが、採点をしているような雰囲気はなかったので、気楽にいっていいと思います。
というか、志望動機が聞かれないことにはかなりびっくりしました。まぁ大学に入ってしたいことが志望動機に近いといえば近いんですが。
面接時間は一人3分から4分です。


勉強法

 まず、私が受験を決意したのは、社会人になって2年を過ぎたときだったので、学生時代に勉強したことは、ほとんど頭に残っていませんでした。というか、積分が全くできませんでした。
 なので、効率を最大限に考慮して勉強していきました。


参考書

勉強に使った参考書は以下の通りです。私はこれしかやりませんでした。というか、これしかやらなくていいと思います。まぁとりあえずこれ買っとけばいいんじゃないでしょうか。



やったのは次の6冊。基礎電磁気学は高専の授業で使ってたからというだけなので、基礎物理学演習2でもいいかもしれません。あと他の参考書は使ったことがないので、もしかしたらこれよりいい参考書があるかもしれませんが悪しからず。
  • 編入数学徹底研究
  • 基礎物理学演習1
  • 基礎電磁気学
  • ブラディ一般化学上下
  • 有機化学演習
  • DUO 3.0


ちなみに勉強した量はこれくらいです。ノート5冊とルーズリーフがたぶん500枚分くらい。厚さにして7㎝ちょっとです。



それと、英語対策にmikanのTOEFL向け3000単語をひたすらやりました。すぐに大量に単語を覚えられるのでお勧めです。
時間的には737分みたいです。12時間ちょいですね。




勉強計画

5月

ちなみこの5月は受験する年の5月です。GWが終わったくらいに、大学行こうかなと思って、母高専の先生に会いに行きました。最終的に東工大1本に決めたのは5月の半ばくらいです。

5月は編入数学徹底研究の数学をひたすらやっていました。とは言っても、まだ現実味がなくだらだらとやっていました。

平日3時間
休日6時間


6月

1週目に先月からやっていた編入数学徹底研究を一通り終えました。
2, 3週目に物理の黄色い本を、4週目に基礎電磁気学をやりました。
このころから会社の昼休みにiPhoneアプリのmikanで英語をやっていました。TOEFL向けの単語3000語を対象に一日10セクション100単語進めるようにしていました。

平日3時間
休日6時間

あと、7月に願書を提出するんですが、募集要項は早めに請求しておいたほうがいいです。募集要項が届くのにそこそこ時間がかかりました。あと、願書を出す際に調査書とか必要なんですが、母高専に行って、発行を依頼しないといけません。この辺は学生ならすんなりできますが、社会人だと仕事の合間に行かないといけないので大変でした。


7月

7月の3週目が願書の提出日でした。このとき学校に行ったら先生方から期待の言葉をもらって、「落ちるわけにはいかない」と本腰になったように思います。

1,2 週目は数学と物理をもう1週ずつくらいしました。
3,4 週目は有機化学以外の化学を始めました。
化学は正直さっぱりわかりませんでしたが、過去問を見て、ブラディ化学の関連するページをノートにまとめていくという感じでやっていました。正直ブラディ化学だけだと内容がたりてないので、そのときはGoogle先生を多いに活用しました。学生なら化学の先生に聞きに行けばいいですね。

それとこのころから、英語の長文対策に BBCのScience&Environment の記事を1日1記事読んでいました。学術系の記事が多いうえに、記事の質も高くてお勧めです。ただイギリス式英語なのが、ちょっと違和感あります。

平日3時間
休日10時間

7月の末までにはホテルの予約をしておいたほうがいいかなぁと思います。
僕は旗の台の東横INNに泊まりました。大岡山まで電車ですぐだし、近くてお勧めです。
僕以外の受験生も泊まっているみたいでした。おすすめです。


8月 

1週目は主に有機化学をやっていました。有機化学演習の本は、わかりやすくまとまっているうえに、演習問題の答えが、全部しっかり解説付きなうえに、聞くところによると院試まで使えるという超すぐれものらしいです。この本で、有機化学の何たるかを学びました。アルケン、アルコール、ハロゲン化アルキル、アルデヒド、ケトンの反応は完璧に覚えました。

2週目は、会社がお盆休みだったので、1週間過去問を解いていました。過去問は平成9年度から27年度まで、18年分あったんですが、1週間で5年分くらいしか解けませんでした。もう少し早めに始めてればよかったかなと思います。

3週目は、復習に徹しました。今から新しいことを覚えようとしても混乱を招くだけなので、不安要素を除去していくために復習だけしていました。

4週目がいよいよ受験本番でした。


平日3時間
休日12時間


受験前日~当日 

前日


受験前日は月曜日で、社会人の私は普通に出社日でした。
定時に仕事を上がって、そこから速攻で移動を開始して、旗の台の東横INNについたのは、夜10時くらいでした。なので、試験会場の下見も行っていません。
時間があれば行っておくのがいいのかなぁと思います。夕食はあんまり重いものを食べると(かつ丼とか)、夜の睡眠が阻害されるので、消火にいいものを食べましょう。11時に寝ました。



試験1日目

試験1日目は数学、物理、化学です。
まず起きてすぐにエナジードリンクのモンスターを飲みました。カフェインたっぷりで集中力が持続します。勉強前によくモンスターを飲むようにしていたので、気合いを入れるのにちょうどよかったと思います。

7時に朝食を食べに降りると、たぶん他の受験生に会います。もしかしたら同級生になるかもしれないので、挨拶して、少し話してみるといいでしょう。

9:30 から試験開始ですが、9:10までに着席していることが求められます。
私は8:30くらいには着いていました。なお昼食は試験会場で食べることができます。勉強の合間に片手で食べれるようにおにぎりとサンドイッチを買っていきました。

数学が 9:30 開始で11:30に終了です。今年は、行列を使った連立方程式の問題、極値を求める問題、偏微分の問題、重積分の問題でした。試験時間は120分ありましたが、見返しする時間がほとんど作れなかったのが残念です。東横INNで知り合った受験生が「今年は簡単でしたね」とかサラッと言っていたので、焦りました。

なお、試験が終わると、受験生同士が試験の出来と答えをしゃべり始めるので、あまり耳を貸さないほうがいいでしょう。次の物理と化学に向けて、最後の復習をしてください。

物理は 13:00~14:30、化学が15:00~16:30です。間に30分時間がありますが、ノートを見返したりする時間がありません。なので化学の復習も昼休みにやっておいてください。

それと、「化学は捨てたー」とか聞こえる声で豪語している受験生がたまにいます。が、大方の受験生はやってきているはずなので、「化学やってる俺もしかしたらいけるんじゃね?」とか余裕こかないほうがいいです。全力で真剣に取り組まないと足元すくわれるので、無視してやってください。
あと、化学の試験開始後5分くらいたつと、「ふーっ」というため息が聞こえますが、たぶん化学を捨てた受験生が、回答終了した声だと思われます。これも無視して取り組みましょう。


物理は、慣性モーメントと力学的エネルギー保存則の問題、コンデンサの問題、波動方程式の問題でした。化学は、なんかよくわからなかったです。化学は自信ありません。

化学が終わると、明日の面接会場の紙が配られます。「できるだけ下見してください」と言われました。とはいえ明日も試験だったので速攻帰って、英語の対策をしました。(もちろん下見は重要です。)

帰ってからは、疲れたのでごろごろして、そのあとmikanをやりました。



試験2日目

2日目は、1日目の繰り返しなので楽ちんです。
朝いちばんはやっぱりモンスターです。

この日にチェックアウトする人は、荷物を東横INNのカウンター預けておくといいです。面接するときに、面接会場にすべての荷物を持ち込むことになるので、スーツケースとか持っていくとかなり面倒です。なので預けるのがおすすめ。無料だし。


10:00から英語の試験が始まります。長文2問でしたが、集中してやればそんなに難しくないと思います。
時間も普通に足ります。ただ語彙が難しいので、何とか頑張って読むしかありません。
英作文で、カルチャーショックで考えが変わった経験を書けという問題があったので、「ドイツに旅行したときに、レストランやスーパーマーケットが日曜日に閉まるのにはとても驚いた。日本人は働きすぎだと思う」というようなことを書きました。こんな感じの引き出しがあると、英作文のときに楽ちんかもしれません。


11:30に英語の試験が終わると、次は12:45に面接会場の控え室に集合します。
集合した後は控室から出ることができません。また、控室にもどることもできません。これは面接で何聞かれたかが漏れることを防ぐためだと思います。なので、受験番号が遅い人は、15時か16時くらいまで待たされることになります。だいぶ暇です(なので、願書は受付開始日の午前中に届くようにして、若い受験番号をゲットしましょう)。
面接は、特に口頭試問もなく、言われたことに対してしっかり答えることができれば大丈夫です。
3分くらいで終わりました。


私は、翌日からまた会社に出社する必要があったので、速攻で帰りました。


まとめ


とまぁこんな感じで受験を終えたわけです。
私は社会人だったので、わからないところがあってもGoogle先生以外に聞ける人がいなかったので非常につらかったし大変でした。
なので、学生の方が本気だして勉強すれば東工大は十分に狙えると思います。
100日あればいけるので、ぜひ頑張ってください。

2016/08/13 追記

試験結果の開示請求しました。

数学 100
英語 59
物理 91
化学 67
合計 317


英語思ったより悪かったですね。
化学は40点くらいだと思ってたので、かなり高い点数が取れました。
数学は満点でしたが、物理もがんばれば十分満点狙えたと思います。


8 件のコメント:

  1. よろしければ卒業後の進路をどうするのか、どうなる予定なのかお聞かせ願えないでしょうか。
    自分も今社会人で、今年か来年編入したいので。

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    1. ご回答が大変遅くなって申し訳ありません。
      卒業後の進路についてですね。

      まず、学部卒業後はそのまま東工大の大学院に進むつもりでいます。
      今学部4年になったところですが、夏に院試を受ける予定です。
      やはり先進的、応用的なことは大学院でしか学べないためです。

      それから大学院卒業後についてですが、今のところは博士課程に進むつもりはありません。研究職等を目指すなら進んでもいいと思いますが、今は大学院を終了した後働くつもりでいます。

      働くことについてですが、今は自分の専門科目を十分活かせる仕事をしたいと考えています。ネットワーク分析によるデータマイニングが私の研究テーマですが、流行りのディープラーニングなども使います。大量のデータを分析する所謂データサイエンティストや人工知能を使うエンジニアを目指しています。

      ただ大学で色々な事を学び、いろいろなことを経験する過程で見えるものも違って来ますので、この通りにはいかないだろうと思います。近いうちに海外留学をしようと考えてますので、もしかしたら海外で就職するかもしれませんし、もしかしたら海外で博士課程を取るかもしれません。

      ある程度柔軟に対応できるようにしておこうと考えています。

      以上、ご回答になっていますでしょうか。

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    2. 非常に素晴らしいご回答誠にありがとうございます。
      高専卒業後就職して今年社会人2年目になり、ほぼ同じ時期に編入する事になるので(受かればですが)、是非とも参考にしたいと考え質問させて頂きました。
      私は1月半ばから勉強していますが終わる気配がないので100日で受かったあなた様は本当に凄いと思います。尊敬します。

      もう一度だけ質問したいのですが、
      1、会社の方に打ち明けたのはいつ頃か
      2、もし質問1が合格後なら、会社には2日間休む旨をなんと伝えたか。
      3、効率的な勉強に関するアドバイスなど頂けましたら幸いです。

      以上、不躾ですがよろしくお願いします。

      削除
    3. ありがとうございます。
      質問にお応えします。

      1、会社の方に打ち明けたのはいつ頃か
      合格すると思ってなかったので、打ち明けたのは合格後でした。
      9月中旬です。思い返せば、もっと早く打ち明けて、上司の理解を得ておいても
      良かったと思います。難しいところですね。

      2、もし質問1が合格後なら、会社には2日間休む旨をなんと伝えたか。
      私の職場は、
      ・仕事が個人の裁量に任せられていた
      ・業務に支障が無いよう調整すれば、休暇の取得に寛容だった
      ので、約2週間前に休暇申請をして、仕事に問題無いようスケジュールの調整や
      同僚への連絡等を行っていました。「私用で休みます」とだけ伝えていました。
      ただこれは職場によると思います。難しいようであれば、直属の上司にだけでも
      事情を伝えて打ち明けてもいいかもしれません。


      3、効率的な勉強に関するアドバイスなど頂けましたら幸いです。
      私は東工大しか受験するつもりがなかったので、勉強範囲を最小限に絞って勉強しました。
      まずは、参考書を一通り読んで基礎知識をつけて、後は過去問を解きながら足りない所を補強していくのが
      いいと思います。闇雲にやっても時間が足りなくなるので、着実にやっていくのがいいかなと。
      あとは、物理をやる前に数学をやるとか、英語と化学は暗記系なので毎日コツコツやるとか、でしょうか。
      過去問は一番無駄なく勉強できるので良いと思います。

      それから根性論みたいですが、四六時中編入のことを考えていました。ご飯を食べている間、通勤の最中、
      勤務中の空き時間、湯船に浸かっている時、寝る前、脳が自由になる瞬間は、常に東工大のことを考えたり、
      数学や物理の公式を思い出したり、英単語を思い出したりしてました。
      思い出せない=覚えられてない、ので帰ってから確認します。
      社会人だと如何に時間を確保するか、そして如何に効率よく勉強するかが重要なので、頑張って時間を確保して、
      ひたすら最高効率の方法で勉強していくしかないですね。

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  2. はじめまして。編入試験を受けることを検討しているものです。編入試験の結果が単位認定の結果にどう関係してくるのか、よろしければ教えていただけないでしょうか?よろしくお願いします。

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    1. 編入試験の単位認定の件ですね。
      東工大では理工系基礎科目という科目を16単位取得しなくてはいけません。
      そして編入試験の結果が良いと16単位認定してもらえます。結果がよくないと14単位しか認定してもらえません。

      14単位の方は編入してから2単位分の理工系基礎科目を取得します。
      科目は選択肢の幅が広くて、割と簡単な力学や微分・積分学などを履修して2単位取得するようです。それほど負担にならないと思うので14単位でも気にしなくて良いと思います。

      また「数学、物理、化学が全て60を超えていると16単位もらえる」という説が濃厚ですが、本当のところはわかりません。私は16単位もらえました。多分3~4割くらいの学生が16単位もらえてるんじゃないかと思います。

      なお、今東工大は教育改革の最中でカリキュラムが変更されつつあります。
      もしかしたら私の代と若干違う認定法になるかもしれませんが、ご了承ください。

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  3. 初めまして。編入試験を考えているものです。東工大の過去問をいただきたいのですが可能でしょうか?よろしくお願いいたします。

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